人気ブログランキング | 話題のタグを見る

毎日思うこと、感じることを日々の時間(とき)の中で綴ります


by reem-akemi
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

米軍再編

今、久江雅彦氏(共同通信記者)の「米軍再編ー日米『秘密交渉』で何があったかー」を読んでいる。
アラビア語の教科書を買いに三省堂に行って、偶然見つけた本だ。ところが、これがなかなか面白い。

まだ途中で全部を解説することは出来ないが、読んだ限りの感想を書こうと思う。

久江氏は日本政府の対米交渉についてこう書く
「在日米軍再編をめぐる対米交渉を振り返ると、日本外交のいくつかの課題が浮かび上がる。日本政府が確固として国家意志に基づいて受身に回ったとは思えない。明確な国家戦略、ビジョンが欠落している。実際、米国が当初、沖縄の負担軽減も含めて日本からのイニシアティブを待っていた時期があったが、思考停止した日本政府は独自の再編案を提示する機会を逸してしまった。

再編問題では外交と軍事戦略、関係自治体との調整、そして政治の指導力が問われたが、日本政府内には国際問題と内政課題を総合調整できるシステムが確立されていない」

むむむ…。これはどういうことだろう。なんと情けない…。
私は小泉首相がなんらかの理由があって「ポチ」になっていると思っていたが、そうではなく、たんなる「無能」だったのだ!!!

さて、ここで非常に興味深い箇所があるので紹介しよう。自衛隊イラク派遣の真相だ。

2003年7月2日、フロリダにあるイラク連合軍調整センターを10人の日本人が訪れる。外務省日米安全保障条約課長の兼原信克、防衛庁防衛政策課長の高見澤将林、運用課長河村延樹、そして陸・海・空各幕僚監部たちだ。日本側はこの間、バグダッド国際空港を拠点に陸上自衛隊が近接の湖沼の水を浄化して米軍に給水するほか、治安状況を見ながらイラク市民にも給水するという構想だった。

#やはり、米軍への給水活動が中心だったのだ!!
小泉首相はイラクへの人道支援と言ったが、実際は米軍への給水だった。
#2004年の国会答弁で、浄水した水の半分の量が自衛隊の使用となっていた。500人前後の自衛隊員がどんな使い方をしたらそんな大量の水を使うことが出来るのか?その数字を見て米軍への給水以外考えられなかったが、改めてサマワ派遣が米軍の支援以外のなにものでもなかったことがわかる。

#一体、小泉首相はどこまで国民を愚弄するのだろう。イラクへの人道支援とは聞いて呆れる。

ところが米軍はこれと同時に、米軍の武器・弾薬・兵士の輸送とともに、C130輸送機の運行拠点を米軍と同じカタール基地におき、日米の連携を強化することを要請する。
その後、米軍はバグダッド国際空港ではなく、バラドで米兵の水の需要が高いと伝えてくる。ところがここは「スンニトライアングル」ということで自衛隊が難色を示し、派遣地選定は振り出しに戻る。

2003年9月頃、政府調査団は米軍のヘリと航空機でバグダッド、バラド、バスラ、ナシリア、サマワ、モスルの順に現地を調査し、結局一番安全性が高く、浄水・給水のニーズがあったサマワが選ばれた。この調査には米陸軍中佐 デービット・ハンターチェスターが同行している。
彼こそが、キャンプ座間への陸軍第一軍団司令部の移転構想を進めている人間だ。

米陸軍第一軍団の活動範囲は、なんと驚くべきことに地球の半分!地球を守るアメリカ帝國軍隊!! おぉ、なんとおぞましい!!!

ここで一環して小泉首相が「負担軽減」を主張していることに注目しよう。小泉首相が市民の負担を考えているから?No! 米軍基地縮小が必ずしも基地そのものの縮小にはならない。彼が求めているのは「自主防衛」だ-自衛隊から自衛軍への昇格。

私たちは常に政府の言動に注意しなければならない。

# NHKで米軍基地について意見を求めています。せっかくの良い機会ですから、皆さん、どうぞ以下へさまざま意見をお書きください(6月10日放映予定です)。

 http://www.nhk.or.jp/korekara/

あなたは米軍基地についてじっくり考えたことがありますか。

抑止力の維持、基地の地元負担の軽減などを目的に進められようとしている在日米軍の大規模な再編。日本側の多額の費用負担がともなうこの再編によって、米軍と自衛隊の"一体化"が進められ、日本の安全保障のあり方も大きく変わろうとしています。 いったい私たちの将来にどんな影響を与えることになるのでしょうか。

今回の再編について、政府は十分な説明を行い、国民の間で議論は尽くされてき
たでしょうか。

「主権国家である日本になぜ他国の基地があるのか」
「アメリカ軍は日本の平和に役立っているのか」
「アメリカとの関係はどうあるべきか」

「日本の、これから」では、スタジオに、沖縄や岩国など基地周辺に住む人たちだけでなく、さまざまな立場や意見を持つ人たちに集まっていただき、 徹底的に議論します。
by reem-akemi | 2006-05-26 08:23 | 政治・経済・国際情勢