毎日思うこと、感じることを日々の時間(とき)の中で綴ります


by reem-akemi
カレンダー
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31

ブッシュ政権とイラク占領

2007年02月26日
ブッシュ政権とイラク占領私が編集委員をしている市民の意見30の会ニュース100号に寄稿したイラク占領に関する小論をアップします。
****************************************************************
1 経済植民地と化したイラク

 03年3月20日の侵攻以来、ブッシュ政権がイラクにおいてどのような政策を取ってきたのかを検証してみようと思う。
 WHO(世界保健機構)の調査によれば91年(湾岸戦争以前)イラク住民の90%は安全な飲み水を供給されていた。この後、10年間の経済封鎖とイラク戦争の結果、04年5月の国連調査によると地方におけるイラク住民の80%が安全でない飲み水を使用し、都市においてはその51%の家庭で未処理のままの下水が道路に流されている。
 さらに06年1月には下水道網につながっている家庭は3%のみとなった。
 06年1月米国政府の調査によると、再建のための米国資金93%がすでに使われたにも関わらず上下水道計画は約40%しか完成されていないことが判明した(下水道計画は10件のうち2件が完成)。ちなみに湾岸戦争後、イラク政府は3ヶ月でライフラインの復興をしている

 なぜこのようなことが起きたのか?それは03年5月ポール・ブレマー(連合国暫定当局行政官)が行った「ブレマー指令」から始まる(彼はその任を解かれるまで100の指令を行う)。

 ブレマーは「指令1、2」により12万名の職員、専門家、技術者を解雇し、イラクの非バース党化(バース党員の排除)の過程で50万名の軍事・情報職員を解雇した。次に「指令39」で外国投資家による公共サービスの民営化を促した。この範囲は病院・学校・工場・食糧と農業・水と電気。生活すべてに及ぶ。これはイラクの「再建」につながらず、イラクを「搾取」する結果になった。水のような生活必需品が民営化されることで人々の生活はさらに窮乏を極めるようになる。

 また石油埋蔵量世界第2位の国でありながらサウジアラビアから石油を輸入し、人々はガソリンを求めるために一日行列することになる。これは戦前のイラクでは考えられないことだ。

 「指令80、81」で外国の製造会社と製造品に保護と保証を与えるために、イラクの特許と商標と版権の法律が書き換えられた。これにより種(たね)の交配・保存・分配の権利を持つ農業多国籍企業が保護され、一般農家はイラク原産の農業生産物の種の保存・分配が出来なくなった。また80、81でイラクでの収益をすべて本国に送金することを許可した。

 占領前のイラクでは、政府は大麦や小麦などを固定価格で買い上げ、砂糖や茶など生活必需品を無料で市民に供給していた。ところが「指令12」で、イラクに出入りするあらゆる製品にかかる関税や税を停止し地方経済の保護を一切なくしたため、安い外国製品が多数導入され、地方の生産者は大打撃を受けることになった。

 さらに「指令40」で、外国の銀行がイラクの銀行を100%買収することを可能にした。外国銀行にとって利益とならない地方の銀行は資金の導入もなく、なんの優遇措置も受けないままつぶれていった。

 これらに加え、イラク人に追い討ちをかけたのが、イラク企業を復興事業から排除する「外国企業の内国民待遇」措置であり、さらには米国の請負業者や兵士に対するイラクの法律からの完全免責の適用などだった。

 これを「植民地政策」といわずして何と呼ぼう…。イラクの復興援助というが、ブッシュ政権はたった一年でイラクを米国の植民地にし、イラク経済を徹底的に破壊した。

(続く)
[PR]
by reem-akemi | 2007-02-26 22:10 | iraq