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by reem-akemi
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Baghdad Burning リンチ…

2007年01月02日

バグダッド・バーニングbyリバーベンド、12月31日のブログをアップします(2日続けてのポスティングにリバーの痛烈な怒りを感じます)。

サダムの最後の言葉ですが、読売新聞では「この雑魚が…」となっていて、他の新聞では「テロリストたちめ…」となっていました。どちらも違っていたということですね----違っていることにちょうど疑問を感じていたところです。
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2006年12月31日 日曜日
リンチ…

はっきり言って、マリキと彼の一派は頭がおかしい。本当に最低。言語道断だーイードに処刑するとは。世界中(イランを除いた)のイスラム教徒は激怒している。イードはケンカや怒りを抑えて平和な時間を過ごす-少なくともイードの間だけは。

これは来たるべき年がよくないことの前兆。狂人たちがイード(犠牲祭)の間に処刑をするとは誰も想像しなかった。宗教的に容認できないし、それ以前に、憲法違反だ。私たちは、少なくとも、つかのまの平和とイードの休暇を楽しむわずかの時間くらいあると思っていた(新年のお祝いと重なるけど)。私たちは聖なる休日の最初の2日間を汚いリンチのひとコマを見るはめになった。

救世主アメリカ…4年間のイラクでのブッシュの最大の業績はリンチ。ブラボー、アメリカ人。

マリキは自らの人生を誤った。イード・アル=アドハー(何百万人ものイスラム教徒がメッカ巡礼をするイード)の初日に、処刑にサインをし、あらわな歓喜を示したことは、すでに彼の評判はボロボロだけど、それ以上のダメージを与えたことになるだろう。彼はスーツを着たハゲタカ(さもなけば、禿げかかったイタチ)。恥ずかしい限りだ。彼が処刑にサインをすると、ムワファク・アッルバイが彼の口の端から出たよだれをふいている姿が想像できる。これが新生イラクを代表する人々なの? 私たちはかつてないほど多くの困難のさなかにいる。

ええーBBCが報道しているような祝賀もないし、わずかの地域を除いて通りに人影もない。

今度はCNNについて言うわ。CNNジャーナリスト、恥を知りなさいーあなたたちは怠け者。処刑について記事を書くなら、少なくとも最後の言葉を正しく伝えること。あなたたちの記事は世界中で読まれ、引用として歴史に残るでしょ。世界一大きいニュースネットワークなんだから。少なくとも、まともな翻訳者にお金を使うことね。記事によると、ムニール・ハダドがサダムの最後の言葉は「ムクタダ・アル=サドル」と主張しているようだけど違うわ。ビデオの一部がテレビで放映されたけどそれを見たら、わかるでしょ。
「証人(イラク人の裁判官ムニール・ハダド)は、死刑執行人のひとりが、フセインに対し元独裁者がイラクを破壊したと言ったので、部屋のなかの役人たちの間で議論が起こった。

そして縄がフセインの首の周りに締められたとき、死刑執行人のひとりが『ムクタダ・アル-サドル万歳』と叫んだと、ハダドはシーア派の反米指導者の影響力に言及した。

ハダドによれば、フセイン(スンニ派)は死ぬ前に馬鹿にした調子で「ムクタダ・アル-サドル」と最後の言葉を発した。」

リークされたビデオを見ると、「ムクタダ・アル=サドル万歳」と大声で叫んだのは死刑執行人ではない。わかる?これが最低なマリキ政権のやり方――彼らは野次る人間を何人か処刑の間、都合よくわきに立たせていた。マリキは彼らを「裁判の証人」だと主張したが、彼らは明らかに野次り屋だった。

サダムの首に縄をかけるとすぐに、彼らはいっせいに「ムハンマドと彼の家族の上に神のご加護あれ…」と唱え始め、誰かが(関係者が)次に「ムクタダ、ムクタダ、ムクタダ!」と合唱した。そして、彼らのひとりがサダムに大声で叫んだ。「くたばっちまえ…」 (アラビア語で)。 サダムは軽蔑するように見下ろして言った。「ヒヤ ハイルマジャラ-…?」意味は「これがお前の男らしさか…?」 

誰かが大声で叫んだ。「ヘイ、頼むぜぇ、こいつは処刑されるんだ!」彼らはわずかに沈黙し、次に、サダムが立って言った、「アシュハドウ アンラ イラーハ イラッラー、ワ アッシャハドゥ アナ ムハンマド ラッスルッラー…」意味は「アッラーのほかに神なし、 そしてムハンマドは神の使徒なることを証言します」これらはイスラム教徒(スンニ派のイスラム教徒もシーア派も)が死に際して言うべき言葉だ。彼はもう一度これを繰り返した。しかし彼はすべての言葉を言い終える前に、リンチされた。
そう。CNNさん、最後の言葉は馬鹿にしたような調子の「ムクタダ・アル=サドル」ではないの。誰かがそのことを訂正すべきだわ (本当よ、この記事の原稿を書いた6人の皆さん!)

それから、偽情報を彼らに与えたのは裁判官だと言うかもしれない。イラク控訴裁判所のある裁判官ー彼は処刑命令を批准した裁判官の一人だけど。誰もがアメリカがバックにあるイラク人裁判官は決して嘘をつかないと思っているーCNNの混乱がそれを証明している。

ムワファク・アルールバイはこう言った「サダムは弱々しく怯えていた」と。見たところ、ルバイは違うリンチを見たのね。だって、リークされたビデオではサダムはちっとも怯えているように見えなかったから。彼の声は震えていなかったし、黒いフードをつけるのを拒否した。彼は運命だと思って受けとめているように見えた。そして野次り倒されている間も相変わらず挑戦的だった。 (昨年米兵がムシン・アブダル・ハミードの家を家宅捜索して、彼がヒステリックになったときと大違い)

民兵を殺害に参加させるのもひとつの方法。真偽のほどはわからないけれど、これはアメリカ民主主義の誇示だとか。なんと私たちは恐ろしく残忍になってしまったの?これが今のイラクということ?処刑?他のアラブ諸国が感銘を受けるに違いないわ。

世界でもっとも進んだ国のひとつはイラクの再建を助けてくれなかった。彼らはまともな憲法をつくることさえ助けてくれなかった。けれど、彼らはでっち上げ裁判とリンチに貢献した。リンチはアメリカがイラクで行った最大の業績として歴史に残るでしょう。それで、次は誰?この戦争と占領で死んだ何十万もの人々のために誰が絞首刑になるの?ブッシュ? ブレア? マリキ?ジャファリ? アラウィ? チャラビ?

2006年は明らかにマリキと彼の政府を象徴しているーかつてないような殺害と最後のリンチ。いたるところでの死と破壊。私はこれらすべてのことに疲れた…

リバー@午後10時12分

(翻訳 細井明美)
by reem-akemi | 2007-01-02 00:09 | バグダッド・バーニング